バンクーバー五輪ペアSP。

その前に。

五輪フィギュア:安藤現地入り…「体調良好」と本番へ意欲
 安藤は1月から米コネティカット州シムズベリーを拠点に練習を重ねており、現地では「靴を変えたので靴慣らしと、音楽に合わせてジャンプを跳ぶ練習を繰り返してきた」。また、演技内容やプログラムも少し変更を加え、衣装も新調したという。
 この日は到着便が約3時間遅れたこともあり少し疲れた様子だったが、「寒かったので練習場の近くの日焼けサロンに通った」という健康的な表情。「先週は体調はよかったですし、靴擦れはあるんですけど大丈夫な範囲」と現状を語った。

やたら黒くなってたのは日サロが原因でした。本当にリラックスしている。
とても良いことだと思います。


本題。ペアSP感想。


五輪公式HPのリザルトが早くて詳しい様子。
頑張りすぎているためOperaだと正常に表示されず。
http://www.vancouver2010.com/olympic-figure-skating/schedule-and-results/pairs-short-program_fsx020201Tu.html


1番滑走シェンツァオ。1位。
リンクに滑り出す前の雪ちゃんの優しい笑顔が印象的。
落ち着いて滑ればミスするわけもなし。
レベルの取りこぼしはデススパイラルのLv3のみ。全ての要素に高い加点。
問題のソロスピンもいつもよりズレなかった。
PCSは8点台後半を揃え、堂々の76.66。
物凄く予想通りの得点。悪く言えば予想を超えなかった得点でもある。
予想を超える演技をする組が出てくれば抜かされる可能性もあると思った。
宏博兄やんの感想は、
「(雪ちゃんへの)バレンタインデーにいい贈り物になった」だそう。
あいかわらずキザすぎる。日本人には恥ずかしいよ。
っていうかオリンピックなのに余裕ありまくりで怖いよ!


とんで9番目ランヘイ。7位。
なんと素敵なプログラム。演技もランヘイ基準でノーミス。
衣装もフェンスの色にピッタリでそれでいて馴染んで霞むほどではない。
ランヘイじゃないみたいと失礼なことを思うほどに凄く良かった。


とんで14番目ムホトラ。8位。
トラがソロジャンプを転倒。演技後泣くトラ。
出来はたしかに良くなかったけど採点は厳しいと感じた。
陰謀論なんて語りたくないけど、悲しいかなそう思えてしまうほどに、
各国の1番手に加点し、2番手以降は下げられる印象を受けた。
良い演技に大幅な加点、ダメなところは厳しくチェックとも言えるけど。
結果論なので多くは書かない。
トラが転倒した時点で最終グループには残れないんだし。
レベルが高い試合ではひとつのミスも許されないんだな。
マリアの髪が凄く可愛かった。


15番目ヴォロモロ。9位。
このテカテカ青衣装は青緑フェンスにも映えるね!と思ったら、
転倒しましたモロゾフ。結果的にFSは第4グループにも入れなかった。
凄く残念だけど、ツイストがLv2!凄い!
今日はちゃんずでさえLv1だったのでLv2獲得はヴォロモロだけかな?
転倒したけど良いとこなしで終わらなくて良かった。


16番目川スミ。3位。
全体的にはノーミスの良い演技。
ツイストの着氷で体が開いたのとスロウジャンプが危うかったことで
70点くらいかな、と思ったら74.16だった。
しばし呆然。
間違いなく良い演技だったのだけど、PCSに納得はいかない。
思うところはたくさんあるけど、悠子ちゃんだし…と自分に言い聞かす。


17番目デュベデビ。6位。
ツイストが決まった後、ソロジャンプをジェシカちゃん転倒。
テレビの前であーあー言う。泣きそうにもなる。
そんな私はさておき、プログラム自体は良かった。
堂々としてるのか固いのかわからない滑りがよく似合っていて
デュベデビにしてはスロウジャンプも良く決まった。
ソロスピンがズレて終わったのはとても印象が悪いと思うけど、
地元開催で相殺されたのかな、と思う。
PCSでムホトラと並んだことも地元開催の利が出たといっていい。
でも、今季のデュベデビの中では良い演技だっただけに、
地元だから得点が出たと結果づけられるのは残念。
カナダらしいスケーティング技術を正々堂々と評価されたと
もっと多くの人にわかるような演技で終えて欲しかった。


18番目パントン。4位。
衣装がフェンスの色に埋もれた選手権なら第1位。かわいそうなほどに。
ティアラ的な髪飾りが驚異的に美しいのに。
演技は本当にとても良かった。ジャンプとツイストは当然のように完璧で
FSに比べてだいぶ劣ると思ったプログラムもきっちり滑りきっていた。
技術的な問題点はデススパイラル。Lv1になってしまった。
これさえなければ3位でFSに望めてたのに、というたらればはともかく、
PCSが川スミの下とはどうしても思えない。
五輪らしい採点だと割り切るしかないのかなぁ。
得点が出た瞬間呆然とした組第1位でもあるなぁ。
タイムオーバーのディダクションを受けるほど余裕がなかったといえば
そうも思えてくるのだけどね。
FSのプログラムだけなら1番出来が良いので逆転に期待。


19番目ちゃんず。5位。
真っ当な滑りをしたというだけで満足。
だって長い長いスランプに陥ってるとしか思えなかったんだもの。
TESだけなら3位。
ソロスピンが派手にズレて加点がないのに。ステップも加点なしか。
それでもTES3位というちゃんずらしい演技だった。
スランプ(と決めつけ)の間に下がり続けたPCSは
今回の五輪中にはどうせ戻らない。
だからこそ思い切ってFSではジャンプとツイストをガツンと決めて、
今日の演技後のように笑っていて欲しいな。


20番目サフソル。2位。
SPの中ではダントツで完成度が高くジャッジに評価されているプログラム。
シェンツァオが1番滑走で出す高得点を抜くとしたらサフソルしかいない。
そんな風に予想した上での観賞。
スロウジャンプの高さが凄い。点数も一番(?)高く出た。
日頃ミスが多いソロジャンプを降りた時点で、あ、抜いたなと思ったけど、
ソロスピンで派手にズレた。
結果的にこれさえなければサフソルが勝っていた。
好みもあるけど、やっぱりプログラムとしてはサフソルが一番良かった。
良い演技が出来て本当に良かった。




明日はFS。
<スケジュール>http://deep-edge.net/ts.php?no=14&c=3&seg=3
滑走順はシェンツァオが最後。
ペア競技はシェンツァオで始まりシェンツァオで終わる。
今日観比べていて、はっきり言って技術的なピークは過ぎていると思った。
ただその分だけ情感と余裕はとんでもないレベルに達している。
絶対に高得点を出す。それを抜く可能性があるのはサフソルとパントン。
川スミは4回転を跳ばないと厳しいか。
表彰台を狙うなら跳ばずに冷静な演技をした方が良い。
表彰台の基準値はおそらく210点を超えてしまう。
ハイレベルすぎる戦いでひとつのミスは命取り。


ってそんな上から目線の予想もどきはいらないんだ。
今日のSPは上位がノーミスぞろいだった。それが一番。
もうね、ソルトレイクみたいなゴチャゴチャとか、
トリノのちゃんずみたいな大転倒とか嫌なの!
普通に滑って笑顔で終わるペア競技を観たいの!
だから誰一人としてコケるなという念を送ろう。
心の底から願うのはそればっかりなんだから。