モノより思い出。

って言葉が嫌いです。
そこにあるモノ、頭の中にあるモノ、そこに違いなんてない。
形あるモノがあってこそ頭の中に残ったもの。
「形ある」って物体という意味じゃないよ。形成という意味。
ライブとかだって形があるもん。誰かに作られた形。
「より」っていうな「より」って。
どちらも大切です。比べること自体おかしいさね。
ってセレナのCMの意図がそこにないことはわかってるよ。
揚げ足取りみたいなもんです、すみません。


課外授業ようこそ先輩」って番組知ってる?NHK教育のやつ。
各界の著名な方々(文化人?)が母校を訪れて授業する番組。
これの明和電機の回がとても心に残っていてね。
いつものナッパ服を子ども達とスタッフにも着せての授業。
私はいたく感動して明和電機を面白い人から格好良い人に昇格させた。


人に決められたことなんてつまらない、という理由から、
いきなり「気を付け、礼」を変えさせるとこから始まり結局子どもの意見で、
先生(社長)「おっ酢」(コップに酢を注ぐ動作付き)
子ども達「ナイデース」(手を電話の形にして振る動作付き)
に決まったり。受け答えの「ナイデース」はあれだ、
意見ない?と土佐社長に聞かれた子どもが「な、ないです」と答えたから。
そんなことはどうでも良くて。


やった授業内容がとーても面白かった。
朝家を出てから触ったものを20個くらい挙げて、
その単語の初めにすべて「おかしな」を付ける。
ドアノブ→おかしなドアノブ、って具合に。
で、それがどんなものか詳しく書いてみる。
おかしなドアノブ→回したら取れるドアノブ、とか。
その具体案同士を2つ組み合わせて絵を描いてみる。
それを実体化させて名前を付けて商品にしよう、という授業。
書くだけでハワイに行った気分になる鉛筆、とかが出来てた。
あからさまにどうでも良い、明和的に言ってナンセンスなものが。
班毎だから喧嘩しながらなんだけど子ども達は楽しそうだった。


授業が終わってお別れの挨拶。社長の言葉。うろ覚えだけど。
子ども達に向けて噛み砕いた簡単な言葉で言ったこと。
「今日、こういう風に自分たちでモノを作って、
家に帰って誰かが作ったテレビゲームなんかを
本当に面白いと思ってやるのだとしたら、それは凄く悲しい」


最近就職活動でエントリーしてて思うのよ。
自分が何をしたいかが本当にわからなくて困る。
とりあえず何かを動かすよりも何かを作りたいと思う。
何だろうね。私に何が出来るのかね。