ライジングサン2006の軌跡・2日目。

1日目はこちら→ id:juaami:20060818
※2日目は1日目より当然のごとく長文です。
 いよいよライブレポじゃなく記録になっております。


暑さのせいか自然と目が覚めてテントの外に出ると快晴とは言えないけど晴れてる。
おだやかに涼しい風が吹いていてちょうど良い感じ。いいね。エゾっぽい。
とりあえずバスに乗って予約していた「ふとみ銘泉」へ。
グルメシップより遠い分人も少ないしゆっくり休めた。


同行した友人と一緒にいる時間が極端に少ないので初めくらい一緒にいようぜ。
ということでみんなで祭太郎のもとへ。サイン頂きました。か、可愛い。
なんでも予定していた時間に雨が降ってラジオ体操出来なかったらしく、
かわりに2時間もサインを書き続けているのだとか。全部可愛いんだ、コレが。
「人生いつもラストスパート」と言う言葉がとても気に入りました。祭太郎大好き。
腹が減っては戦は出来んのでビールとジンギスカン丼を流し込む。
そんでもってマイダーリン(何も突っ込むな)のところへ駆けて行こうかね。


真心ブラザーズ -13:30
去年は人が多すぎて前に行けず、あげく背の高い男に囲まれて息苦しかったので、ちゃんと今年は視界の開けた前の方へ辿り着きました。頑張っちゃったよ。桜井さんが赤いTシャツにオーバーオールというマリオのような服装で出てきて、アホの人がいるよ、と思った瞬間見えたのは肩に止まった黄色い小鳥…。2006年の夏を表現したんだそうです。去年はふんどしだったっけ。素敵だと思っちゃってるんで誰か私の思考をとめてください。あんな奴とは一緒にいたくない的な態度でなかなか出てこないYO-KINGをにへらにへら観ながら、後ろの人が「スカパラの人がいる!」と言っているのを聞く。どこ?誰がいるの?ホーン隊はだいたいいつも通りのメンバーよ?ってキーボード沖さんだ!わーいわーい。何やるのかしらん?とウキウキ気分の中、鳴らされたのは「拝啓、ジョン・レノン」!ようこさんのコーラスに乗って真心名曲メドレーがスタート。甲子園真っ最中ってことで「どか〜ん」もやったし、「素晴らしきこの世界」もやったし、夏の曲ってことで「Dear, Summer Friend」も「サマーヌード」もやったし「情熱と衝動」も「空にまいあがれ」もやった。どれもこれも合間のゆるすぎるMCが嘘のように爽やかでそれはそれは私の心をハートマークでいっぱいにするに十分でした。「EVERYBODY SINGIN' LOVE SONG」でいつも通りYO-KINGと一緒にコーラスして幸せ気分。沖さんもキーボードで遊びまくり。コレ最後の曲だろうな、という雰囲気で、楽しかったしやっぱりYO-KINGは世界で一番格好良い、と思っていたら、「もう一曲やろうか」と。持ち時間過ぎちゃいますけど大丈夫?そんなことはお構いなしなYO-KINGは「RELAX〜OPEN〜ENJOY」を始めてしまいました。ホーン隊の人が苦笑いなところを見ると本当にセットリストになかったのではなかろうか、という疑問が。まぁいいや格好良いし。いやーREDの雰囲気の方が真心に合ってて良いね。気持ちE(これはやってないよ)!


真心が終わると今日一日の全てが終わった気分になり、とりあえずホタテ焼きを食す。
飲み物は常に欠かさない。熱中症にはかかりたくないし。久々のオレンジジュース美味。
ついでにってついでの意味がわからないがタコスとビールも買って民生のとこへ。


奥田民生 -15:10
真心が押したけど定刻通りに民生スタート。思えば真心と民生の雰囲気って近い。ゆるいMCとそれに相反する曲、メロディの良さ。去年大不評だった民生は今年素晴らしいセットリストを鳴らしてくれました。3曲目で「イージューライダー」だもの。全部歌詞書いてしまいたいくらい、思い出すだけで涙が出る。

僕らは自由を 僕らは青春を
気持ちの良い汗を けして枯れない涙を


幅広い心を くだらないアイデア
軽く笑えるユーモアを うまくやりぬく賢さを


眠れない体を すべて欲しがる欲望を
大げさに言うのならば きっとそういう事なんだろう
誇らしげに言うのならば きっとそういう感じだろう

ちなみに「イージューライダー」が終わった後、「じゃあもう終わりで」と冗談で言った民生は次の曲の前奏の入りをミスって本当に終わってしまいそうなグダグダ感を醸し出していたよ。喜ばせたいのか笑わせたいのかさっぱりさ。その後続く曲全てわかりやすく良いもので、そりゃあもう人が増える増える。REDは3番目に大きいステージなんだけど、SUNに行くべきだろう、と思うほどに。通路はスタッフがいないと道が塞がれてしまうし、MOONに続く道まで人だかり。その中で鳴らすのが「CUSTOM」ってそれはズルイよ。REDの音が去年と違って響きとゆとりのある良い音なのも手伝い、民生がダラけたおっさんであることも忘れて聴き入ってしまった。この曲凄く好き。民生って凄いんだな、と真剣に思わせる曲。HEY×3に出たときすらテレビの前で感動いたしましてよ。「マシマロ」までやったあげく最後の曲が「さすらい」ってのもこれまた。さすが今年4ステージも出るだけのことはある。これだけ演られちゃうと文句も出ない。ってことで私のベストアクト賞は奥田民生
(人が多かった多かった言ってはみたが、実際は真心の方が多かったそうです。前にいるからちっともわかんなかったよ。それにしても真心〜民生の流れ最高だったなぁ。)


スミノフライジングサン5杯目)を飲みながらMOONで缶バッジ交換。
全種類集める人って1万円注ぎ込んでるらしい。90種類以上あるから当たり前か。
好きなの持ってっていいよ、という心優しい方などを含めておしゃべり。
集めたいとかじゃなくて話のキッカケとして缶バッジ買うのは楽しい。


UA×菊地成孔 -17:00
Over The Rainbow」で始まったUAと菊池の音遊び。私はまあまあ前方にいたのだけどかなりうるさい方(前の方でライブ観た人は誰のことかわかると思う。本当に迷惑だ)の隣だったもので途中後ろに下がると友人2と出会う。おういぇ。ということで高台から鑑賞。でも1曲目あたりREDの音と混ざっちゃって微妙なんだよね。どうにかならんもんかな。まぁ演奏が進むに連れて音も派手になっていき、何も気にならなくなったけど。もっとUAの声と菊地のサックスが絡む感じかと思っていたら、菊地率いるジャズバンドにボーカルUAを迎えた感じ。UAの声はトロンボーンに似てるなーと見当違いなことを思う。声が丸っこくない?トロンボーンのぽわ〜んとした音に似てる。で、菊池の成さんは相変わらず気持ちが悪くて最高だ。音も見た目も。ドレッシーなUAと白い蝶ネクタイの菊地が笑える。って笑うとこじゃない。曲はとてもよろしかったです。ジャズジャズしてるけどMOONらしく踊れる感じでもある。まぁここら辺は成さんの趣向だろう。最後2曲菊地がサックスを置くので、おいおいと思っていたらスキャットしてくださいました。なんだか渋い声で私は笑いがとまらなかったのだけど、菊地の日記見たらちゃんと"UAに勝てるはずもない"という感じで書かれていたので安心しました。本気でナルシスト成孔だったらどうしようかと思ったよ。いろいろ楽しめて良かった。UAはいつも最高だし。背中丸出しドレスなUAの腰に手を当てるナルシスト成孔にエロいエロい言いながらMOONを後にしました。
(菊地の日記見たら、同時間REDで演奏していたムーンライダーズ鈴木氏と飛行機が同じだったらしく、歌声が混ざることが面白かったようです。結構ゆるい人なんだね。また、帰りの飛行機は前が椎名林檎で後ろがUAという席で帰った模様。なんだか綺麗になれそうな席だな。菊地が綺麗になってもどうしようもないが。)


鶏が食べたいと一人わめいてBBQチキンを食す。片手にはスミノフ
どんだけ飲む気やねん。しかも直後にファジーネーブル購入。
飲みながらかなり遠巻きにベンジーを眺めるが、
「昔の曲をやります」と言ってブランキーの曲を始めた瞬間に逃げた。
あんまり聴きたくなかったんだろうな。疲れた体にムチ打たれた感じ。
テントに戻ると何故かみんないて、クロマニヨンズに備えてることがよくわかった。
SUNでは吉井和哉が演っていて「LOVE LOVE SHOW」や「バラ色の日々」が聴こえた。
こっちはこっちでやっぱりそれなりに違和感を感じて困る。
その割にはテントの外で踊ってみたが。楽しかったんだが。


クロマニヨンズ -20:30
さて、有名な新人バンドの登場です。さすがに人が多い。MEET THE WORLD BEATの中継を見たので曲は多少知っているし、ヒロトヒロトなので恐れることなど何もない。楽しもうかね。MTWBを見たときはハイロウズとの明確な違いは何だろうか…とかネガティブな思考でしか見られなかったけど、実際目の前にするとそんなことどうでも良い。確かハイロウズのライブを初めて見たとき、登場した瞬間のどうしようもない高揚感をいまだに覚えている。ロックスターとかロックの神様とか言葉はあるけれど、そういうものを見ることは滅多になくて、その特別さを体感した瞬間。今回もそういう感じだった。言葉にもならない「わー」というただの歓声や、とりあえず誰よりも高くジャンプしたくなるような理由のないあの感じ。楽しそうで何よりだ。ヒロト作詞なのか意味のない詞の曲が目立ったけれど、それは単に今の気分なんだろう。曲自体は凝っていて格好良かったね。楽しいなぁ、という素直な感情で見ることが出来て満足。


クロマニヨンズ終わってすぐに花火がどかーん。
去年はEARTHの屋根の下で見られなかったけど、今年は全部きっちり見ました。
気分次第で美しさなんて変わっちゃうから、この瞬間の花火が世界で一番綺麗だと思う。


TWIN TAIL -21:30
友人1よりスクリーンが準備されているという情報を得ていたので駆けつける。場所が違ったらまた走らなきゃいけないからあせるあせる。一応今年のシークレットらしいよ。ちなみにテントサイト券引換所あたりでした。当たってて良かった。友人1よありがとう。
ステージは小さめでスクリーンが後ろと横にあり、観客は座って観る形式。TWIN TAILが何なのか知らない人もたくさんいて、まして豊田利晃目当てで来てる人なんているとは思えず、その分率直な感想が出たんだろうなと思う。個人的には映像は正直微妙だった。ここから豊田さんファン視点。映像はたぶん主に三部構造で、最初がCG主体の幾何学的映像のもの、次がたぶん撮り下ろしでTWIN TAILのロゴが出るあたりこういう方向性でいきたいという明確なビジョンがあるもの、最後が「空中庭園」と「ナインソウルズ」を中心とした豊田映画作品からのディレクターズカット。最初は全体的にありがちな印象を受けるもので、これならわざわざ座らせてまで見せなくても良いだろうと思わせるちゃちさがあった。次のはとても良かったね。たぶんこの方針で行きたいんだろうので文句はない。最後のは私にとっては元ネタというかひとつのシーンとして知っているので観難かったし、初めて見た人にとって残虐すぎる部分があるらしく「怖かった」という意見を耳にしました。確かに松田龍平がブロックで人の頭を殴り続けるシーンと庭に赤い雨が降るシーンを交互に見せるのは怖いっちゃ怖いかも。まぁ映像自体はそんなに嫌いなはずもないのだけど、どうにもこうにも現代芸術によくある押し付けがましさを感じてしまい、多少苛々するものが込み上げてくる。普通にセッションをして申し訳程度に映像を流せば良かったんじゃない?達也さんと勝井さんがえらい良い音を出していたので、立って踊ってたまに観るくらいにとどめて自由にさせて欲しかった。じゃないとせっかくのフェス感がなくなってしまうよ。音は最高でした。まさかシークレットなのに1時間以上やるとは思わなかったので満足感高し。


ポカリを飲みつつMOONへ。眠気がもの凄いからとりあえず踊ろう。
そして水分が足りないからポカリだポカリ。


RYUKYUDISKOLOOPA NIGHT) -23:00
駆けつけた初のLOOPA NIGHTは溢れんばかりの人だかり。空気が澄み切ってないためかレーザー光線にモヤがかかってしまうのが残念だったけど、それ以外は最高。VJの流す映像をキャッキャキャッキャ観ながらみんなで阿波踊り。この時間帯にこの寒さの中でノースリーブの人間がこんなにいるだなんてMOONでしかあり得ないよ。踊ることをやめちゃダメな雰囲気が凄い。あー楽しい。眠気もちょっと覚めた。そういえばライブ中、自腹でRSRにやってきたピエール瀧が出てきたり。何か理由つけて出演者にしてもらえばいいのに。観客は素直で優しいので瀧が登場するごとにとりあえず盛り上がってみたよ。


卓球に代わったあたりで戦線離脱。ズボンズが観たいんだよ。
踊るのも当たり前に疲れるしなー。


ズボンズ -00:30
今夜のズボンズはファンクよりロック色強め。ヘイロールを陣取っていた友人たちに紛れて悠々鑑賞。元気だったら前の方で騒いでるなーと思うような激しいセットリストを聴きながらヘイロールの上でゴロゴロ。うん、ズボンズは良い。


この寒さでは死んでしまうので上着やホッカイロを取りに一旦テントへ。
体を暖めようと坦々麺を購入してみる。飲み物は水。
人間は疲れると噛むという行為が面倒になるらしいと初めて知った。
人間は疲れるとアルコールを飲むという行為が面倒になるらしいと初めて知った。


■ 帰ってきたSPECIAL SESSION -2:00
いきなり安藤裕子をゲストボーカルに迎えての演奏。後ろの人が「よっちゃん?」と言っていたけど、確かにエゴラッピンばりのボーカル。「のうぜんかつら」の安藤裕子がしっくり来ず、姉さんキャラだと思っている私にとっては心地良い感じ。達也さんのドラムと違和感なくはまってた。ただ、ここから私の眠気がピークに達し地面に倒れるように寝転んでみたため意識は夢の中へ。ということでRSR名物(?)の死体と相成りました。去年たくさん踏んづけてしまった死体にまさか私がなるとはね。爆睡。起きたら最後の曲だった。もう少し元気だったら泣いてたな。さようなら達也さん、とか言いながら。


それでもまだ喰う私。昨日に引き続き"鮭なBABY"。
昨日より遥かに多くよそって貰いました。むしろ多すぎるよってくらい。美味。


■ Extend session(LOOPA NIGHT) -4:30
本来ドーパンを観る予定だった私が行き着いたのは何故かMOON。体がボロボロでもとりあえず踊りたい気分だっただけ。まだTOBYが回していてそれからセッションへ。LOOPAにずっといる人たちはどんだけ体力があるんだろうか。空が白んでもうフェスは終わりだよという雰囲気の中、MCピエール瀧のもと卓球にアンコール。MOONらしく(っていうか瀧らしく)グダグダしながらお終い。終わっちゃったよRSRTOBYが楽しそうに写真を撮りまくる中私は帰るよ。眠いよだるいよしんどいよ。でも楽しかったよ。


今年は無事ライジングサンを拝めました。雲の合間にちゃんと出てきた。
現在携帯の待ち受けはその朝陽。少し不穏な空の色に差し込んだ光は、
他人が見たらただの太陽だけど、私にとっては特別な朝陽だもの。そりゃ綺麗だよ。
来年はもっと晴れても良いよ、と蝦夷神様に祈りながら飛行機で帰りました。
体力つけてまた行こうっと。