スプーン一杯の愛情/石田拓実

スプーン一杯の愛情 1 (マーガレットコミックス)

スプーン一杯の愛情 1 (マーガレットコミックス)

「ねえ山崎、何がそんなに怖いの?」


平成10年ぶ〜け連載。全2巻。
よくある大学生のよくある恋愛をこれといったイベントもなく、
ただただ感情の起伏のみで描く。
これが石田拓実の初期の基本スタイルだ。
だからこそ、わかる。
主人公由美ちゃんの、感情が高ぶっているときの言葉が好きだ。
だって実際の恋愛において、おしゃれな台詞なんて言えませんもの。
あうあうとか、う”−とかそんなもんでしょう、ほんとに。
それでも、
「体中のチャンネルがオープンになってる気がする」
ってのはよくわかる。
アレだよ、アレっていう感覚。
言葉にするとどうしても違ってしまう、
それでも伝えたい気持ちを的確に飾りっ気なく由美ちゃんは言う。


世の中の女の子は大抵彼女さん側の感じだよね。
自分のことと相手のことを考えて、最後は自分を大切にする。
依存する割には投げ出したりしない。
私はやっぱり由美ちゃんみたいになりたい。


最後に。
「やばいって思ったときにはもうとっくに手遅れなんだよ」
その通りです。